引用元「お金の寺子屋」
FPや証券外務員の試験で頻出論点の、PER、PBR、ROEは、金融になじみのない方はよく迷われる論点です。
語呂で覚えようとすると大変なので、とりあえず、3つの単語だけを覚えたら、真ん中のアルファベットに着目して、後は理詰めです。
<PERとPBR>
PERとPBRは、ともに株価が割安か割高かを判断するものです。
計算式は以下の通り。
- PER=株価÷1株あたり純利益
- PBR=株価÷1株あたり純資産
つまり、基準となる会社の実力に対して、何倍の株価であるか(どのくらいその企業が評価されているのか)を計算している訳です。
会社の実力に比べて株価が低い(PERやPBRが低い)と割安であると判断できるというのが座学の理屈ですが、実際は、単にその会社が人気があるかどうか、市場から期待されているかどうかを表しているに過ぎませんから、PERやPBRだけを判断材料に投資(特に短・中期投資)を行う事は危険です。
少し話が逸れましたが、大事なのは株価が基準となる会社の実力の何倍であるかという事。つまり、どちらも株価÷基準で求めることができるという事です。
これが分かれば、真ん中のアルファベット、PERの「E」とPBRの「B」に着目します。
Eは「益(eki)=1株当たり純利益」のE、Bは「簿価(boka)=1株当たり純資産」のBと覚える事ができます。
<ROEとPER・PBR>
ROEは、株主資本に対してどれだけ効率よく稼いでいるかという指標で、FPの試験では、税引き後純利益÷株主資本(=純資産)という式により求めます。
投資家は当然ROEが高い企業に投資したいと思いますから、企業の経営者もROEの向上を意識します。2014年に新しく作られた株式指標のJPX日経400は、ROEが高い企業を集めたものであり、日本でもこれから益々ROEは重視されるはずです。
勿論、ROEをReturn on Equity(資本の上の利益=利益÷資本)という風に覚えて頂くのが理想ですが、ROEも真ん中のアルファベットの「O」に着目して考えると、試験対策上便利です。
実は、PER・PBR・ROEの間では、PER=PBR÷ROE、PBR=ROE×PER、ROE=PBR÷PERという関係式が成り立つのですが、以下のテクニックを使うと簡単に覚える事ができます。
<きはじとBOE(ぼーい)>
小学生のころ、「きはじ」という謎の図で、距離=速さ×時間、速さ=距離÷時間、時間=距離÷速さという風に習った覚えはありますか?T字に区切って、上段の値を求めるには下段の値を掛けて、下段の値を求めるには上段の値からもう片方の下段の値を割るという、理屈もへったくれもないけれど便利な図です。
この「きはじ」に、「BOE(ぼーい)」を当てはめて下さい。
「きはじ」が、木の下におばあさんとおじいさんであれば、そこに少年「BOE」(*boyでないのはご容赦を)が来たという風な感じです。
すると、PER=PBR÷ROE、PBR=ROE×PER、ROE=PBR÷PERの関係式を簡単に覚える事ができますよね。
つまり、ROEの求め方が分からなくても、PERとPBRの求め方が分かっていれば、とりあえず大丈夫という訳です。
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